経理 転職

【経験15年の経理マンの見解】本当に役に立つ経理資格は?【5,000文字超で詳細解説】

 

 

 

経理に本当に役立つ資格は?

 

このページを開いた方は、経理という職種に興味があり、既に関連資格もある程度調べていることでしょう。

「経理の資格=簿記」「最高峰は公認会計士、税理士」 一般的な認知度はこのくらいで、間違いではありません。

ただし、「その人にとって本当に役立つ資格」というのは、同じ経理職という枠組みで働く人達にとっても、その人の置かれた状況、目指すべき姿により、異なります。

 

安易に「簿記を取ればいい」「最高峰の資格を目指せばいい」、というものではありません。

筆者は経理畑で約15年の経験があり、企業規模も東証一部の数万人規模から、30人程度の会計事務所まで幅広く経験してきた視点から、「その人にとって本当に役立つ経理資格、目指すべき資格」を解説します。

(↓↓ 筆者の経歴はこんな感じです)

 

その人の現在のステージ、目指すべきステージ別に、以下の項目情報を載せました。

 

難易度:10段階評価

受験料:1回の受験にかかる出願料

資格予備校費用:標準的な金額。受験期間や専門学校のコース選択の仕方により異なるので、目安。

目標勉強期間:標準的な目標。学生、社会人によっても異なるので目安。

合格基準:何点取れば合格か。詳細が公表されていないものは、目安。

試験時期:毎年何月に試験があるのか。

オススメ専門学校:ハッキリ言って資格の大原TACの2強です。USCPAだけはアビタス

 

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STAGE 1. 経理初心者、会計資格初学者向け【万人にオススメできる登竜門】

 

新卒で経理に配属されて、右も左も分からない人。又は学生で漠然と将来会計分野に進もうと考えている人。さらには、経理職への転職を希望する人。

そんな方に学習をオススメする資格は一つです。何は無くとも、まずはここから始めましょう。

 

日商簿記検定2級

難易度:★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 2 / 10

受験料:4,720円

資格予備校費用:約10万円

目標勉強期間:3か月~6ヶ月

合格基準:100点満点中70点、配点非公表

試験時期:毎年2月、6月、11月

オススメ専門学校:資格の大原TAC

 

経理部に所属しているなら持っていたい資格。大企業でも他部署からの異動により経理部に配属される人も多く、実は持っていない人も結構います。

そのため、持っていなくても必ずしも仕事にならない、というワケではないです。

ただし、会計の考え方がサッパリ分かりません、では話についていけない場面もあり、「簿記2級くらい、取っておけば?」という上司・同僚の心の声が聞こえてくることでしょう 笑

経理畑で生きていくつもりが無くても、営業や経営企画でも上を目指すなら基本的な会計知識は共通言語。半年もマジメに勉強すれば取得でき、コスパも悪くないので取るべきです。

履歴書に記載して効果があるのも2級から。一般事務から経理事務へ転職したい方も、転職時のアピールになります。

3級は資格として取らなくてもいいですが、3級の内容を勉強することは必須です。3級の内容を勉強→2級の内容を勉強→2級取得という流れになります。

 

まずは3級を独学してみるのもアリです。2級までは独学でも合格される方はいますが、専門学校の学費もそこまで高額ではないので、独学に行き詰まったら素直に専門学校へ相談してみましょう。

3級の内容マスターは、この1冊をやり込めば充分。

 

 

 

STAGE 2. 経理経験者、日商簿記2級取得者向け【経理職としてステップアップを本気で目指す】

 

日商簿記2級を取得し、会計をもっと深く学んでみたいと興味が湧いてきた方。経理経験も2~3年積んで、社内でのステップアップや、より好待遇の会社への転職を目指したい方。次のステップとして最適なのは、以下の3つの資格です。

 

日商簿記検定1級

難易度:★★★★★☆☆☆☆☆ 5 / 10   

受験料:7,850円

資格予備校費用:約20万円

目標勉強期間:1年

合格基準:100点満点中70点、1科目25点満点の4科目の合計点。ただし、1科目ごと10点以上が必須。

試験時期:毎年6月、11月

オススメ専門学校:資格の大原TAC

 

簿記検定の最高峰。中小企業はもちろん、大企業の経理部に所属していても持っている方は少ないです。そのため、取得できれば経理部内では一目置かれる存在になれます。

日々の作業では使わない知識も多く勉強することになりますが、だからこそ、会計の知識量では一歩抜け出ることができるのです。2級までの内容では、「借方・貸方」の簿記の基本的な考え方や、損益計算書・貸借対照表の意味が分かる、原価計算の基本が分かる・・というくらいで、知識としては作業員の域を出ることができません。

特に上場企業では会計基準の知識は必須であり、経理関連部署のエース級や管理職を見ると、やはりこのレベル以上の資格保有率は上がってきます。社内評価を上げるのにはもちろん、「簿記1級ホルダー」は、転職時にも大きなアピールになります。

また、この後紹介する超難関国家資格とは違い、「努力がしっかりと報われる」試験であることから、興味のある方には心からチャレンジを勧められます。

 

 

USCPA(米国公認会計士)

難易度:★★★★★★★☆☆☆ 7 / 10                      

受験料:各科目 約60,000円×4科目

資格予備校費用:約60~100万円

目標勉強期間:1.5年

合格基準:各科目99点満点中75点、配点非公表。4科目の科目合格制。合格した科目は18か月有効で、期限内に4科目合格が必要。

試験時期:四半期ごとに毎年最大4回受験可能

オススメ専門学校:アビタスTAC

 

サラリーマンとして、経理畑で生きていくなら、この資格が最高峰と言っても過言ではありません。海外展開しているグローバル企業、外資系企業、監査法人やコンサルティングファーム等で高く評価されます。逆に言えば日本だけで商売が成立する会社では、あまり評価されません。

米国公認会計士なので、要するにアメリカの会計士資格です。日本受験には追加で受験料がかかるため、受験料がとにかく高い・・。難関資格なので専門学校費用も高額ですが、取得できた場合には、自己投資した金額を回収できるだけの好待遇を勝ち取ることも充分可能です。

難関資格と言えますが日本の会計士資格よりも取得は大分容易で、これもキチンと努力が報われる資格です。資格の有用性も高く、英語力も同時に向上でき、要するにコスパはかなり良いです。なのにイマイチ認知度が低く取得者が少ないのは、独占業務が無く「USCPAで独立する」という未来図が描けないからでしょうか。

筆者もグローバル企業に入社するまではあまり興味も無かったですが、仮に大学生に戻れるとしたら、税理士ではなくこちらの資格を目指すかもしれません・・。

会計系資格の中で唯一、大原・TAC以外に専門学校の選択肢があり、USCPAだけを専門で教えている、アビタスが最もオススメできます。アビタスの優れた点は、極力短期間での合格メソッドを提唱しており、非常に効率良く勉強できるようカリキュラムやテキストが考えられています。講義・教材も完全日本語対応。専門学校によっては英語学習の比率が高くなるので、これは重要なポイントです。

TACは時間のある人向け。アビタスよりも広範囲を学習し、全て消化できれば万全の体制で試験に臨めます。逆に言えば、学習ボリュームが多く消化不良になる可能性も。講義の質は高いと評判で、全国に点在するTACの自習室を自由に利用できるのは大きな利点。時間があって施設の利便性を取る方は選択肢になり得ます。

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USCPA/米国公認会計士 国際資格 アビタス

 

 

 

BATIC(国際会計検定)

難易度:★★~★★★★☆☆☆☆☆☆ 2~4 / 10

受験料:Subject1のみ 5,500円、Subject2のみ 8,140円

資格予備校費用:約10万円(Controllerレベル)

目標勉強期間:6ヶ月~1年(Controllerレベル)

合格基準:スコア制、subject1:400点満点 subject2:600点満点 880点以上簿記1級レベル

試験時期:7月下旬ごろと12月中旬の年2回

オススメ専門学校:資格の大原TAC

 

英語力を測るTOEICと同様、スコアを判定する資格。この資格のハイスコア取得そのものが目的というよりは、USCPAへのステップとして受験する人が多いです。簿記1級の前段階の簿記2級、みたいなものですね。要するに英文簿記、英語で会計を勉強するわけです。

いきなりUSCPAを目指すことに抵抗がある方は、まずはBATICを受験してみるのもオススメです。USCPAの1科目と内容が重複しているため、BATIC対策で学んだことはそのままUSCPA資格の勉強に活かすことができます。

BATICスコア単体では、社内アピールや転職時アピールとしては、正直イマイチですね。採用担当者どころか経理部の人間であっても、そのスコアがどれくらい凄いのか?にピンとくる人間の方が少ないのが現状です。

 

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STAGE 3. 独立も視野に入れた、エキスパートを目指す方向け【人生を懸ける覚悟が必要】

まず知っておいて欲しいのは、「決して万人に取得をオススメできる資格では無い」ことです。

超難関国家資格全てに言えることですが、取得には人生を懸ける必要があります。仕事・食事・睡眠以外、可能な限り全て勉強。そんな生活を数年単位。あなたはできますか?その覚悟が無いなら、安易に専門学校に高額を払って勉強を始めるべきではありません。

超難関国家資格は「落とすための試験」で、難問・奇問を織り交ぜての、年1回の一発勝負です。努力量と結果は比例するものの、幾ら模試で良い点を取っていても、その年の問題と相性が悪かったり、運悪く試験日に体調を崩せば「また来年」なのです。この沼にハマり7年・8年と受験専念生活を送り、社会から取り残されてしまう人を、筆者は何人も見てきました。仕事をしながらでも、何年も続ければ専門学校に払うお金も200万円を超えてきます。そういった負の側面を知っておくことは必要です。

もちろん取得できれば、努力に見合ったリターンは本人次第で得られます。「社会から取り残されないこと」を念頭に置き、受験専念するとしても1~2年の短期に留めましょう。

 

税理士

難易度:★★★★★★★★★★ 10 / 10

受験料:1科目3,500円、1科目追加毎に+1,000円(つまり2科目一度に受験するなら計4,500円、3科目なら計5,500円)

資格予備校費用:約110万円

目標勉強期間:3年~4年

合格基準:各科目100点満点中60点、配点非公表。5科目の科目合格制(必須科目を除き任意の科目を選択)。合格した科目は生涯有効。

試験時期:毎年7月下旬~8月下旬

オススメ専門学校:資格の大原TAC

 

税理士資格の特徴として、「生涯有効な科目合格制」が挙げられます。そのため、仕事をしながら取得を目指す社会人も多く、実際に筆者も働きながら1科目ずつ積み上げ5科目合格を果たしました。

税理士資格の魅力は何と言っても「独立の夢を描ける」点、これに尽きるでしょう。独占業務として「税務の代理」「税務書類の作成」「税務相談」があり、これらの仕事は税理士しか行うことができません。

「一生サラリーマンでいるのは嫌だ。一国一城の主になりたいけど、何で身を立てるか思いつかない」こんな方の心のスキマに、ピッタリはまる資格なのです(笑)。実際、独立が可能な資格です。専門学校の受験仲間や会計事務所時代の同僚など、何人も独立を果たした人を知っています。

この資格はやはり「独立して成功してこそ」の資格です。多くの会計事務所では、サラリーマン税理士に大きな旨味はありません。「女性が産休・育休を経ても、会計事務所で安定して働ける資格」としても有用ですが、それを実現したいなら、福利厚生のしっかりした大企業に20代で入社する方が、余程現実的です。

一般企業で活躍する「企業内税理士」なんていう言葉もあり、筆者もこれに該当します。「超難関試験に合格するだけの能力の担保」というハクにはなるので、転職活動には効力を発揮してくれました。年収アップしてきたことを考えると投資回収はできたと思います。社内でも一目置かれる存在にはなれます。ただ一般企業の仕事では、資格取得の努力に見合った活用ができるとは言い難いです。

 

公認会計士

難易度:★★★★★★★★★★ 10 / 10      

受験料:19,500円

資格予備校費用:約85万円

目標勉強期間:1.5年~3年

合格基準:短答式:4科目の総点が概ね70%以上を超えていること。論文式:5科目の総点が概ね52%以上を超えていること。

試験時期:短答式試験は12月・5月の年2回、論文式は8月の年1回

オススメ専門学校:資格の大原TAC

 

会計系資格の最高峰とも言えるのが公認会計士です。反則級なのが公認会計士資格を取得すると税理士登録も可能、つまり税理士資格も取れてしまうという制度です。「それならなぜ税理士を目指す人がいるのか」という話ですが、公認会計士試験は一度に大量の範囲が試験で問われるため、短期集中での膨大な勉強量が必要であり、働きながら資格取得を目指す社会人には現実的な選択肢では無いためです。

また、公認会計士の独占業務は「監査業務」で、公認会計士の監査を必要とするのはいわゆる会社法上の大会社であり、大手監査法人・中堅監査法人の独占業務と言えます。そのため「監査業務」で一個人として独立するのは非常に難しく、「独立したい」人にとっては公認会計士資格を選択する必要が無いとも言えます。(公認会計士資格を取得→監査法人勤務→税理士法人勤務→税理士業務で独立、というパターンも非常に多いですが)

税理士に比べると、一般企業での有用性も高いと言えます。上場企業では監査法人との折衝は必須で、高度な会計知識を持った元・監査法人勤務の人材は引く手あまたです。監査法人で上を目指すも良し、一般企業に移ってワークライフバランスを重視するも良し、税理士業務で独立を目指すも良し、と選択肢の多い点は非常に魅力です。

 

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